NTTドコモが7月から開始する新料金プラン「eximo(エクシモ)」と「irumo(イルモ)」。実は発表時からネットの評判が非常に悪いのをご存知でしょうか?
ドコモが自信を持って発表したプランがなぜ不評なのか?本当にダメなプランなのか?気になっている方は多いでしょう。
この記事では、ドコモの新料金プラン「eximo(エクシモ)」と「irumo(イルモ)」の不評の理由を、ネットの口コミや旧プランとの比較、そしてユーザー側と事業者側という異なる視点から考察します。
- ドコモの新料金プランについて知りたい
- 新プランと旧プラン、どこがちがうの?
- 「eximo」「irumo」の評判が悪いって本当なの?
- ギガライトやOCNモバイルONEは今後使えなくなっちゃうの?
こんな方は、ぜひお読みくださいね
とんじる
スマホ料金の専門家。総務省後援MCPC「スマートフォン・ケータイアドバイザー」資格取得。本業はクリエイティブディレクターとして広告制作会社にてIT・通信関連企業の販促企画・制作業務に就いています。
ユーザー目線と事業者目線の両面から、複雑でわかりにくいスマホ料金をわかりやすくご紹介します。
ドコモの新プラン「eximo」「irumo」って?
NTTドコモは2023年6月20日、新料金プラン「eximo(エクシモ)」と「irumo(イルモ)」を発表しました。サービス開始は7月1日からとなります。
- 1GB未満~無制限までの段階性プラン「eximo(エクシモ)」
- 使い方に合わせて0.5~9GBまで容量が選べる「irumo(イルモ)」
- サービス開始は2023年7月1日
- 従来プラン加入者はそのまま継続可能
1GB未満~無制限までの段階性プラン「eximo(エクシモ)」
「eximo(エクシモ)」は、~1GB未満、~3GB未満、無制限の3段階からなる段階性プラン。
プランの形としては楽天モバイルの「Rakuten UN-Limit VII」および「最強プラン」と同じ、ワンプランの料金体系です。
従来の「ギガライト」と「ギガホ」を統合してひとつにした設計ですが、どちらかというと大容量プランの「ギガホ」をベースにしたプランになってます。
- eximo価格表
月額料金 | 通常料金 | 割引後料金 |
---|---|---|
~1GB | 4,565円 | 2,178円※ |
~3GB | 5,665円 | 3,278円※ |
無制限 | 7,315円 | 4,928円※ |
通話料は22円/30秒。5分通話無料オプション(月額880円)とかけ放題オプション(月額1,980円)が選べます。「みんなドコモ割」適用の場合、同一家族グループ間の通話は無料です。
使い方に合わせて0.5~9GBまで容量が選べる「irumo(イルモ)」
「irumo(イルモ)」は、月0.5GB/3GB/6GB/9GBの4つのプランに分かれた容量別定額制プラン。
従来の小容量プラン「ギガライト」に代わる意味合いで用意されたプランですが、ギガライトは段階制。プラン設計は異なります。
irumoのベースになっているのはMVNO(格安SIM)としてサービス提供されていた「OCNモバイルONE」です。
OCNモバイルONEを運営するNTTレゾナントがドコモに経営統合されたことを受け、従来ドコモとは別のプラン(ドコモ回線を使った格安SIM)だったものを、ドコモブランドとして作り直したのがirumoです。
- irumo価格表
月額料金 | 通常料金 | 割引後料金 |
---|---|---|
0.5GB | 550円(通信速度3Mbps) | |
3GB | 2,167円 | 880円※ |
6GB | 2,827円 | 1,540円※ |
9GB | 3,377円 | 2,090円※ |
OCNモバイルONEで特徴的だった月0.5GBプランは価格もそのまま月額550円で引き継がれましたが、通信速度が3Mbps(5G通信非対応)に制限される仕様になっています。
ですから、irumoの本命となるのは、その上の「3GB/6GB/9GB」プランでしょう。
それぞれ月額は2,167円/2,827円/3,377円。ドコモ光セット割/home5G セット割とdカードお支払い割との併用で、月額が3GB:880円/6GB:1,540円/9GB:2,090円に割引されます。
通話料はeximo同様22円/30秒。5分通話無料オプション(月額880円)とかけ放題オプション(月額1,980円)が選べます。ただしirumoの場合は「みんなドコモ割」同一家族グループ間の通話無料は適用外となりますのでご注意ください。
サービス開始は2023年7月1日
「eximo(エクシモ)」「irumo(イルモ)」は2023年7月1日からサービス提供開始。全国のドコモショプ及びドコモ取扱店、ドコモオンラインショップで受付可能です。
eximo、irumoの受付開始に伴い、ドコモの旧プラン「ギガホ」「ギガライト」は新規受付を終了します。
MVNOとしてのOCNモバイルONEも、6月24日をもって新規受付を終了しました。
従来プラン加入者はそのまま継続可能
現在「ギガホ」「ギガライト」「OCNモバイルONE」をご契約中の方は、従来プランの内容でそのまま継続してお使いいただけます。
新プランに強制的に移行するようなことはありませんのでご安心ください。
「eximo」「irumo」の評判が悪いって本当?
ドコモの新料金プラン「eximo(エクシモ)」「irumo(イルモ)」ですが、ネットの評判がすこぶる悪いのをご存じでしょうか?
悪評がすごい…
かなり批判的な意見が多いようですが、そういう意見だけが目立っている可能性もあるので、もう少しフラットな視点でみてみましょう。
このグラフは「Yahoo!リアルタイム検索」で過去1週間の「irumo eximo」キーワードでつぶやかれたTwitterの集計結果です。
実に88%もの人が「eximo/irumo」に対し批判的な意見を持っていることがわかります。
もともとTwitterなどのSNSでは肯定的な意見よりも批判的な意見の方が集まりやすい傾向にはありますが、それにしてもこの結果にはちょっと偏りを感じます。
まさに「批判殺到」って感じね
ただ、当サイト管理人が「eximo/irumo」について調べてみたところ、評判ほど悪い印象は持ちませんでした。
プレゼンのしかたはあまり良くないと思いましたけどね
でも内容としてはそんなに悪くないってこと?
そうなんです。「eximo/irumo」のプランは、マーケティング的な見地から見るとかなり練られたいいプランなのですが、それがユーザーにうまく伝わっていないように感じます。
そこで今回は「スマートフォン・ケータイアドバイザー」の資格を持ち、広告制作会社で長年IT・通信関連企業のマーケティング支援に携わってきた筆者が「eximo/irumo」を、ユーザー側の目線と事業者側の目線の両面から検証していきたいと思います。
ユーザー目線:「eximo/irumo」の評判が悪い理由
まずはユーザー側の目線から「eximo」「irumo」を考察してみましょう。
先に述べた通り「eximo」「irumo」のネット上の評判はかなり悪いのですが、その意見を集約すると、おおよそ下記のような意見に分けられます。
- 名前がわかりづらい
- 「eximo」はギガライトより高い。値上げ・改悪
- 「irumo」はOCNモバイルONEの倍以上の価格。値上げがひどい
- ドコモ光やhome 5Gに加入していることが前提の料金体系
名前がわかりづらい?
ドコモの新料金プランの名前は「eximo(エクシモ)」と「irumo(イルモ)」。初めて聞いてそのサービス内容が理解できた方はいらっしゃるでしょうか?
ドコモは「eximo」と「irumo」のネーミングの由来を、報道発表仕様にて以下のように説明しています。
「お客さまの期待をエクシードする(exceed:超える)スペックで、あらゆるニーズに応える」「料金、サポートなどあらゆる面において上質なcustomer experience(顧客体験)を提供する」ドコモを表現しました。
「あなたにiru(要る、必要とされる)」「あなたのそばにiru(いる)」ドコモを表現しました。
また、「i(I:私)」「r(relation:関係)」「u(you:あなた)」から、私やあなたと関係する「irumo」という意味を込めました。
説明を聞いてもやっぱりわかりづらいですね。
少なくとも従来の「ギガホ」「ギガライト」のように、名前からサービス内容を想像することはできません。
「名前がわかりづらい」という意見が多いのは頷けます。
もうちょっと何とかならなかったのかしらね?
「eximo」はギガライトより高い?
上の図はドコモが「eximo/irumo」を発表したときに投影した資料です。
この図を見ると「eximo」は従来の「ギガホ」と「ギガライト」をまとめたプランとして紹介されていますが、ネットでは「高い」「改悪」という声が多いようです。
実際にどうなのか、「eximo」の料金を「ギガホ」「ギガライト」と比較したのが下の表です。
「eximo」を「5Gギガホプレミア」と比較
通信料(月額) | eximo | 5Gギガホ プレミア | |
---|---|---|---|
~1GB | 通常料金 | 4,565円 | ー |
割引後料金 | 2,178円※ | ー | |
~3GB | 通常料金 | 5,665円 | 5,665円 |
割引後料金 | 3,278円※ | 3,278円※ | |
無制限 | 通常料金 | 7,315円 | 7,315円 |
割引後料金 | 4,928円※ | 4,928円※ |
「5Gギガホプレミア」との比較の場合、「eximo」は値上げも値下げもしていません。
ただし「ギガホ」のシリーズには4G専用プランや月60GBのプランもあり、そちらは少し価格が安くなっていたので、現在「5Gギガホプレミア」以外のギガホシリーズをご契約の方から見ると値上げとなってしまいます。
従来複数あったプランを一本化したことで、従来プランより「高くなった」と言われているようです。
ただ、従来プランをご契約中の方はそのままお使いいただけるので、無理にプラン変更する必要はありません。
「eximo」を「5Gギガライト」と比較
通信料(月額) | eximo | 5G ギガライト | |
---|---|---|---|
~1GB | 通常料金 | 4,565円 | 3,465円 |
割引後料金 | 2,178円※1 | 2,178円※2 | |
~3GB | 通常料金 | 5,665円 | 4,565円 |
割引後料金 | 3,278円※1 | 2,728円※1 | |
~5GB | 通常料金 | 7,315円 | 5,665円 |
割引後料金 | 4,928円※1 | 3,278円※1 | |
~7GB | 通常料金 | 7,315円 | 6,765円 |
割引後料金 | 4,928円※1 | 4,378円※1 | |
無制限 | 通常料金 | 7,315円 | ー |
割引後料金 | 4,928円※1 | ー |
※2:みんなドコモ割(3回線以上)、dカードお支払い割併用時
「eximo」を「5Gギガライト」と比較した場合、1~7GBまでの全域で、割引前/割引後料金ともに「5Gギガライト」の方が安いという結果になりました。
この結果から分かるように、「eximo」はギガホとギガライトを一本化したプランではなく、実体としては「ほぼギガホ」のプランです。
「ギガライト」から「eximo」へのプラン変更はおすすめしません。
- 「eximo」はギガホの後継プラン
- ギガライトからのプラン変更はメリットなし
- 従来プラン契約者は無理に乗り換える必要なし
「irumo」はOCNモバイルONEより高い?
次は「irumo」。ネットでの評判が良くないのはこちらのプランです。
irumoのベースとなっているのはドコモのエコノミーMVNOだった「OCNモバイルONE」。運営するNTTレゾナントがドコモに吸収されたと同じようなタイミングで「OCNモバイルONE」は新規受付を終了。新たにドコモの新料金サービスとして生まれ変わったのは先ほどご説明しました。
そこでまずは、irumoとOCNモバイルONEの料金を比較してみましょう。
「irumo」を「OCNモバイルONE」と比較
通信料(月額) | irumo | OCN モバイルONE | |
---|---|---|---|
0.5GB | 通常料金 | 550円 (3Mbps) | 550円 |
1GB | 通常料金 | ー | 770円 |
割引後料金 | ー | ー | |
3GB | 通常料金 | 2,167円 | 990円 |
割引後料金 | 880円※ | ー | |
6GB | 通常料金 | 2,827円 | 1,320円 |
割引後料金 | 1,540円※ | ー | |
9(10)GB | 通常料金 | 3,377円 (9GB) | 1,760円 (10GB) |
割引後料金 | 2,090円※ | ー |
この表を見ていただくとわかるように、irumoとOCNモバイルONEでは比較するのもバカバカしくなるほど内容が異なります。
すごい値上げ!
割引なしの本体価格で勝負していたOCNに対し、irumoは他のドコモサービス同様、割引が前提となった価格設定。これは悪評がたつのも仕方のないことかもしれません。
なんでこんなプラン出したのかしら
ユーザーから見ればまったく理解できない話かもしれませんが、残念ながらOCNモバイルONEの新規申込受付は終了してしまいました。
ただし、すでにOCNモバイルONEをご契約中の方はそのまま変わらずご利用可能です。
いったん、irumoとOCNモバイルONEはまったくの別物と考え、OCNモバイルONEユーザーの方は気にせずそのまま使い続けてください。
なんかモヤモヤする物言いね
まあちょっと待ってください。あとで説明しますから
「irumo」と「5Gギガライト」を比較
先ほど「eximo」の解説で、eximoは「ほぼギガホ」のプランで「ギガライト」の代わりにはならない、とお伝えしました。
それでは「irumo」はギガライトの代わりになり得るのでしょうか?irumoと5Gギガライトの料金を比較してみましょう。
通信料(月額) | irumo | 5G ギガライト | |
---|---|---|---|
0.5GB | 通常料金 | 550円 (3Mbps) | ー |
1GB | 通常料金 | ー | 3,465円 |
割引後料金 | ー | 2,178円※2 | |
3GB | 通常料金 | 2,167円 | 4,565円 |
割引後料金 | 880円※3 | 2,728円※1 | |
5(6)GB | 通常料金 | 2,827円 (6GB) | 5,665円 (5GB) |
割引後料金 | 1,540円※3 | 3,278円※1 | |
7GB | 通常料金 | ー | 6,765円 |
割引後料金 | ー | 4,378円※1 | |
9GB | 通常料金 | 3,377円 | ー |
割引後料金 | 2,090円※3 | ー |
※2:みんなドコモ割(3回線以上)、dカードお支払い割併用時
※3:ドコモ光セット割/home5G セット割、dカードお支払い割併用時
お、これは結構安いんじゃない?
「ギガライト」と比較した場合は、irumoはかなり魅力的に映ります。自宅回線とのセット割が前提となりますが、実はギガライトも3GB以上の場合は割引条件に「ドコモ光セット割(hone 5Gセット割)」が含まれるため、条件的なハードルも同じようなものと考えることができます。
ただし、ギガライトからirumoにプラン変更する際には、下記のようないくつかの注意点があります。
- 家族間の通話も有料
- ドコモメールはそのまま使えない。継続利用は有料オプション
- SPモード決済サービスは利用できない
- ドコモ電話帳は利用できない
- 店頭サポートの一部が有料になる
- dカードのポイント還元率が下がる
結構注意点多いんですね
家族間通話やドコモメールなど、けっこう無視できない内容も多いので、移行の際は十分内容を確認してください。
ただ、条件さえ納得できればとても安くて良いプランです。「ギガライト」ユーザーの方は一度検討してみても良いでしょう。
- 「irumo」はOCNモバイルONEとは全く別のプラン
- ギガライトからのプラン変更は価格メリットあり
- ただし割引条件や注意点を事前によく確認する必要あり
ドコモ光やhome 5Gへの加入が前提
「eximo」「irumo」ともに、自宅回線とのセット割が前提の価格設定になっている点にも批判が集まっています。
特にirumoは、OCNモバイルONEのプランと比較すると大幅値上げに見えてしまうため、反発も大きいのでしょう。
ここは確かに残念と言えば残念な点。人気のMVNOをサービス終了して始めたプランと聞いて「思ってたんと違う」と、期待を裏切られた感覚を持った方がが多いのもしかたないでしょう。
しかしこういったことは過去にもあったはずです。
楽天モバイルは自社回線(MNO)事業を始めるにあたってMVNOとしての新規受付を終了しました。LINEモバイルもソフトバンクに吸収され、LINEMOとして全く違う姿に変わっています。
両社ともにMVNOとしてのサービスは継続していますし、新旧サービスはまったくの別物。
今回のirumoとOCNモバイルONEの関係も同様です。両プランは別々のサービスであり、OCNモバイルONEのサービスは継続されます。
新しいプランがご自分に合っているか、冷静に判断しましょう。
事業者目線:「eximo/irumo」はダメプランなのか?
eximoとirumoを従来プランと比較することで、ユーザーに批判される理由がわかってきました。
- ネーミングは確かにわかりづらい
- eximoはギガホの後継。ギガライトからの乗り換えはおすすめしない
- irumoはOCNと比較すると値上げだが、ギガライトよりはかなり安い
- irumoのプラン設計は、従来のドコモプランと結構ちがう
eximoは、従来型のフルサービスのドコモプランと考えると特に違和感ありませんが、irumoは従来のドコモプランともMVNOのOCNモバイルONEとも内容が異なります。
この理由を探るには、ドコモがどんなプランを必要としていたのかを、事業者目線で考えるとわかってきます。
irumoはドコモの実質サブブランド
irumoの「店頭受付可能」「自宅回線とのセット割」「家族間無料通話なし」といった特徴とよく似ているのがUQモバイルとワイモバイル。
どちらも月額二千円相当のプランが自宅回線とのセットで千円以下になるという点がirumoとそっくりです。
発表会でドコモは、月3GB程度の安価なプランがなかったためにお客様を他社に取られてしまった例があったと認めています。これはUQモバイル、ワイモバイルというサブブランドを使ったau、ソフトバンクの戦略にまんまと嵌まってしまっていたことを意味します。
ドコモとしては他社に顧客を奪われないための低価格プランが必要で、その答えが「irumo」であると考えることができます。
ドコモは公にしていませんが、irumoはドコモの実質「サブブランド」的なプランと考えていいでしょう。
なるほど、UQ・ワイモバ対抗か
「サブブランドです」って素直に言えないのかね?
言えないんでしょ?いろいろ事情あって
irumo登場ではっきりしたドコモの戦略
irumoはドコモのサブブランドだと考えると、その狙いがとてもはっきりしていることがわかります。
irumoは他社に乗り換えを検討しているドコモユーザーにターゲットを絞った、UQ/ワイモバイル対抗の戦略プランです。
そしてirumoの登場で、ドコモのラインナップは非常にシンプルに整理されました。
プラン | 特長 | 想定ライバル |
5Gフルサービスの無制限プラン | au ソフトバンク | |
店頭サポート重視ライトプラン | UQモバイル ワイモバイル | |
オンライン専用コスパプラン | povo LINEMO 楽天モバイル |
5G通信とフルサービスで、今後を見据えた大容量プランとして設計された「eximo」。ライバルは当然au、ソフトバンクのメインプランです。
そして今まで手薄だったサブブランド市場に「irumo」を投入し、躍進著しいUQ/ワイモバイルに対抗。
コスパを重視する若い世代にはオンライン専用プランの「ahamo」を用意。
この3ブランドであらゆる顧客ニーズに応えていけるという、強い戦略性を感じるプラン構成です。
サービス名にドコモの「モ」をもじったのはご愛嬌。ブランディングとしてわからなくもないですね。
エクシモ、イルモ、アハモ、か
カッコつけたかったのね、きっと
ドコモとしてはMVNO市場には参入せず
もうひとつ、OCNモバイルONEの終了については、ドコモとしては今後MVNO市場には参入しないという意志の表れだと考えられます。
もともとMVNOは大手キャリアの回線を借りてサービス提供する事業。ドコモにしてみればMVNO事業者はお客様な訳です。
各事業者にお任せしておけば「何もしなくても回線使用料収入が得られる事業」なので、ここの市場で自らが血眼になって戦う理由はないわけです。
裸値(はだかね)で月額千円以下のMVNO市場は、ドコモとしては採算が取れないので撤退。いたずらに市場を荒らさないという意味でも、OCNモバイルONEは終了すべきと判断したのではないでしょうか。
ギガライトの終了は残念
ただ今回のプラン改定で一番残念に思うのは「ギガライト」の終了です。
形の上では「eximo」は「ギガホ」「ギガライト」を統合したプランに見えますが、料金的にはギガホベースのため、ギガライトと比較すると値上げになります。
「irumo」は安いですが、ギガライトのような手厚いドコモサービスは受けられません。
現状のドコモプランの多くの方が加入するサービスを、一方的にバッサリ切り捨てるような今回の改定は「市場優先」「顧客無視」と言われてもおかしくないと筆者は考えます。
本当に怒るべきはここだと思うんすよ
irumoではカバーしきれないギガライトユーザーを、ドコモはどうフォローしていくつもりなのでしょうか?
ここは非常に疑問を感じます。
eximo/irumoの申し込み方法
eximoもirumoも、全国のドコモショップや家電量販店のドコモコーナーでお申し込みが可能。
しかし店頭での契約には事務手数料3,850円がかかってしまいます。
eximoもirumoのお申し込みは、事務手数料無料のオンライン契約がおすすめです。
eximoのお申し込みはドコモオンラインショップから
eximoのお申し込みは事務手数料無料のドコモオンラインショップでのお手続きがおすすめです。
契約変更も機種購入も行えるので、従来プランの「ギガホ」のように手軽にお申し込みが可能です。
irumoのお申し込みはirumoサイトから
irumoのお申し込みは専用のirumoサイトから可能です。
他社からの乗り換え、新規ご契約、旧ドコモプランからの契約変更もirumoサイトから可能ですが、機種購入を伴う場合は、当面店頭でのお手続きが必要になります。
2023年9月以降、ドコモオンラインショップの機種購入の際にもirumoがお選びいただけるようになるとのことです。
店頭だと3,850円の事務手数料がかかりますが、irumoサイトでのオンライン手続きなら無料です。
eximo/irumoの評判が悪い理由まとめ
ドコモの新プラン「eximo」「irumo」の評判が悪い件について、ユーザー目線と事業者目線のふたつの視点から解説しました。
- eximoは「ほぼギガホ」の無制限プラン
- irumoはUQ・ワイモバイル対応の戦略プラン
- OCNモバイルONE終了は経営判断。irumoと直接関係はない
- ギガライト終了が地味に残念
発表会では「わかりづらい」と評価されてしまった新プランですが、整理してみると狙いははっきりしています。
ただ、マーケティング主導のプランがユーザーに受け入れられるかどうかはまた別の話。
この新プランを評価するのは、やっぱり使う側である皆さんご自身です。
この記事が、ドコモ新プラン「eximo」「irumo」を検討するにあたって参考になれば幸いです。