2021年2月18日より受付開始となったワイモバイルの新料金プラン「シンプルS/M/L」。
一体どんなプランなのでしょうか。
この記事では、新プラン「シンプルS/M/L」の内容と、従来プランとの違い、話題の「ahamo」や「LINEMO」、ライバルとなるUQモバイルとの違いを解説します。
さらに、この「シンプルS/M/L」と他社料金プランの比較から、ワイモバイルが「シンプルS/M/L」に込めた戦略についても考察します。
- ワイモバイルの新プランが気になる
- 「SoftBank on LINE」とどっちがいいか迷う
- ahamo、UQモバイルとの違いが知りたい
- ワイモバイルから他社へ乗り換えるべきか悩んでいる
こんな方は是非お読みくださいね
新プラン「シンプルS/M/L」の概要
「シンプルS/M/L」は、ワイモバイルの旧プラン「スマホベーシックプランS/M/R」に代わる新料金プラン。名前の通りシンプルな料金体系に再構成、5G対応にアップグレードされました。
サービス開始は2021年2月18日です。
- 4G/5G対応
- ずーっと同じ料金
- 無料通話はオプション扱いに
- 2021年2月18日開始
詳しくは価格表を見ながら解説していきましょう。
- ※1 【加入例】SoftBank 光 ファミリー(2年契約自動更新・契約期間満了の月以外での解約には解除料9,500円が必要)の場合 5,200円/月+指定オプション500円/月〜が別途必要です。
- ※2 「家族割引サービス」は、2回線目以降の基本使用料が毎月1,080円割引となるサービスです。「おうち割 光セット(A)」と併用はできません。
- ※3 5G通信を利用するには、5G対応の機種が必要です。
- ※4 「シンプルS/M/L」の提供開始以降に新設する、10分以内の国内通話が無料になる通話オプション「だれとでも定額」(月額700円)、10分を超える国内通話も無料になる通話オプション「スーパーだれとでも定額(S)」(月額1,700円)に加入できます。一部、無料対象外の通話があります。
- ※ 「シンプルS/M/L」へ「新規割」は適用されません。
- ※ 事務手数料、ユニバーサルサービス料が別途かかります。
価格はシンプルに、M/Lプランは増量
「シンプルS」が3GBで2,178円(税抜1,980円)、「シンプルM」が15GBで3,278円(税抜2,980円)、「シンプルL」が25GBで4,378円(税抜3,780円)。
旧プラン「スマホベーシックプランS」が3GBで2,948円、「スマホベーシックプランM」が10GBで4,048円、「スマホベーシックプランR」が14GBで5,148円ですので、M/Lプランがデータ増量となり、価格もおおむね770円下げています。
700円以上も値下げ⁉️それは嬉しい!
ふぁいりん、あんた本当に素直ね
実は旧「スマホベーシックプラン」には10分間の国内無料通話が入っています。
「シンプルS/M/L」では無料通話がオプション扱いとなりました。標準プランでは22円/30秒の従量課金性。10分間無料通話は770円、通話無制限は1,870円でラインアップされます。
また、無料通話分がなくなったことに伴い、従来プランにあった「新規割(半年間770円割引)は廃止となりました。
通話をオプションにしたのはUQに揃えた感じね
ちなみに2020年12月にサービス開始予定としていた「シンプル20」は、サービス内容を変更し「シンプルL」としてサービス提供することになりました。
同時に、ソフトバンク・ワイモバイル間の乗り換え事務手数料と解約金を無料とする方針も発表。「シンプル20」発表後の総務省の指摘に対しても対応した形です。
武田総務大臣に「羊頭狗肉」って言われちゃったやつね
家族割増額で2人目以降1,188円引き
そして、SoftBank光/Air加入(おうち割光セット(A))、もしくは家族割引サービス(2回線目以降)の割引額が、従来の500円から1,188円に大幅増額。これにより「シンプルS」では月額990円からご利用可能となりました。
これはびっくり!
家族割を廃止した、UQモバイルの逆をついてきたわね
「新規割」廃止、60歳以上の国内通話は「割引」に
新料金プラン移行と共に、廃止・または変更となる割引サービスがあります。
加入後半年間の通信費を割り引く「新規割」は廃止。そして無料通話がオプション扱いになったことで「60歳以上通話無料」のキャンペーンも終了となります。代わりに、60歳以上の方が「だれとでも定額」(月額770円)に加入すると国内通話無制限となる「60歳以上通話割引」がスタートします。
「通話無料」から「割引」になったけど、内容的にはほぼ変わらないから60歳以上の方も安心してね
- 全プラン5G/4G対応
- 無料通話を外してシンプルに選びやすく改良
- 価格自体は下がっていないが見た目安く見せることに成功
- 「新規割」廃止でずっと同じ価格に
- 「家族割引」「おうち割光セット(A)」は1,080円に
UQモバイルとの比較
「シンプルS/M/L」を、ワイモバイルの最大のライバルであるUQモバイルのプランと比較してみましょう。
ブランド | UQモバイル | ワイモバイル |
プラン | くりこしプランS/M/L | シンプルS/M/L |
データ容量/価格 | 3GB/1,628円 15GB/2,728円 25GB/3,828円 |
3GB/2,178円 10GB/3,278円 20GB/4,158円 |
容量超過後速度 | S:300kbps M/L:1Mbps |
S:300kbps M/L:1Mbps |
通話 | 22円/30秒 | 22円/30秒 |
通話オプション(価格) |
10分以内通話無料(770円) |
10分以内通話無料(770円) 通話無制限(1,870円) |
低速モード | ○ | × |
データ繰越 | ○ | × |
5G対応 | 2021年夏予定 | ○ |
家族割・光セット割 | × | ○1,188円引 |
その他割引 | × | Yahoo!プレミアム無料 Yahoo!クーポンで PayPayボーナス3,000円分 |
ご覧いただければわかると思いますが、ワイモバイルの新プラン「シンプルS/M/L」は、UQモバイルの「くりこしプラン」を強く意識した価格設定となっています。
UQモバイルの優位点
UQモバイルの優位性はプラン本体価格の安さ。ひとりでも月額1,628円からお使いいただけます。
そして、UQモバイルにあってワイモバイル にないもの「低速モード」と「データ繰り越し」も大きな優位性です。
UQモバイルのプランは「低速モード」をユーザーがスマホ上で簡単に切り替えることができます。低速モード利用中はデータ消費ゼロなので、WebブラウジングやSNSは低速モード、動画視聴時は高速モードなど賢く切り替えることでデータ消費を抑えることが可能。くりこしプランM以上は低速モードでも1Mbps出ますので、かなり使い勝手はいいですね。
さらに余ったデータは翌月に繰り越せるのもポイント。翌月のデータは前月繰り越した分から消費されるのも嬉しい点です。
- プラン本体価格が安い
- 「低速モード」はデータ消費ゼロ。プランM以上は1Mbpsでかなり使える
- 余ったデータは翌月繰り越し可能
ワイモバイルの優位点
UQモバイルの「くりこしプラン」に本体価格では負けてしまったワイモバイルの「シンプルS/M/L」ですが、「くりこしプラン」で廃止になった「家族割引」「おうち割」を増額することで対抗してきました。
家族割2回線目以降、もしくは「おうち割光セット」適用の場合はプランSで月額990円。
これは格安SIMと比較しても相当安い価格設定です。
そして、ワイモバイルにあってUQモバイルにないもの、ワイモバイルの優位性は「Yahoo!プレミアム無料」と「PayPay連携」、そして「どこでももらえる特典」キャンペーンといった、各種加入特典です。
Yahoo!ショッピングやLOHACO、PayPayモールといったオンラインショップと、バーコード決済で最も利用者の多いPayPay。どちらもソフトバンクグループのサービスなので連携はバッチリ。ワイモバイルに加入するメリットとして非常に魅力的です。
またワイモバイルは店舗数が多いのも特長。最近はソフトバンクショップとの併設店舗も増え、ますますリアルでのサポート体制が充実しています。
そしてワイモバイルの魅力はもうひとつ。オンラインショップの選択肢が多く、キャッシュバックや端末値引きを比較できる点も忘れてはいけません。
UQモバイルのオンラインショップは公式一択なのに対し、ワイモバイルはいくつものオンラインショップがそれぞれ独自のキャンペーンを行っているため、比較しながらいちばんおトクな乗り換え方法を検討できます。
当サイトでご案内しているオンラインショップは下記の4つ。それぞれの違いについてはまた別の記事でご紹介しています。
- 家族割、ネット割で月額990円〜
- 「Yahoo!プレミアム無料」「PayPay連携」「どこでももらえる特典」など特典盛り沢山
- ソフトバンクショップとの併設店も増えサポート体制充実
ワイモバイルとUQモバイルは、料金プランの内容自以上に、細かくみていくと特典が大きく違うことがわかりました。
単身者の方、データ繰越や低速モードを使って細かく節約したい方はUQモバイル、ご家族揃って加入ならYahoo!やPayPayの特典もあるワイモバイルを選択されるのがいいでしょう。
「ahamo」「LINEMO」との比較
今度は話題の新サービス「ahamo」「LINEMO」と比較してみましょう。
「ahamo」料金プランは「1回5分以内の国内通話無料+20GB:月額2,970円」、「LINEMO」の料金プランは「通話従量制+20GB:月額2,728円」というものです。おおよそ3,000円以下という価格帯。
ワイモバイルで、この「月額3,000円」に一番近いプランが「シンプルM」。月額は3,278円、無料通話なしでデータ容量は10GBとなります。
「ギガはそれほど使わない」「無料通話を重視したい」というのであれば、「シンプルS(月額2,178円)」に10分間の無料通話をつけて「1回10分以内の国内通話無料+3GB:月額2,948円」という選択肢も検討できます。
そして先ほどUQモバイルとの比較で申し上げた通り、ワイモバイルには「ahamo」や「INEMO」にはない、「家族割引」や「おうち割」、店頭や電話でのサポート、Yahoo!プレミアム無料/PayPay連携といった加入特典、公式その他オンラインショップのキャッシュバック施策といった多くの特典があります。
「ahamo」「LINEMO」はシンプルでわかりやすいプランが魅力ですが、サポート力と特典の多さではワイモバイルに軍配が上がります。
コスパか、サポートか。データ量か、通話か、家族割か、特典か。ご自身にとって何が優先されるべきなのかよく考えて比較してみましょう。
「家族揃って」という戦略
ドコモが「ahamo」を発表してから始まった大手3キャリアの価格競争。
各社一通りプランが発表になり、いよいよサービス開始となりました。
ahamoやpovo、UQの「くりこしプラン」がシンプルに料金をわかりやすく、特に単身者でもメリットを受けやすいプラン設計をしてきたのに対し、ワイモバイルはそれらとは違った方向の戦略を取ったと言えるでしょう。
ワイモバイルの戦略は「家族揃って」。2回線目以降は月額900円から使えるというのは、ahamoやUQモバイルにはない魅力です。
まとめ
ワイモバイルの新プラン「シンプルS/M/L」について解説してきました。
- 新プランは「シンプルさ」と「安さ」を両立
- 「家族割引」「おうち割」増額で魅力度大幅アップ
- UQモバイルは「単身者向き」ワイモバイルは「ご家族向き」
- ahamoとの違いは多い。通話/データ量/サポート/割引など総合的に検討が吉
今回の発表で他社新料金プラン、特に最大のライバルであるUQモバイルとの差が明確になりました。「ご家族揃って」ならワイモバイルも有力候補の一つとなるでしょう。
この記事がみなさんのスマホ選びの参考になれば幸いです。